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  • うめざわしゅん

ポケットの極私的核について

最終更新: 2月2日

何とかして小さな世間的成功を掴むために凡庸な目標を抱へて地道な努力を続けほんの些細なミスにすらビクビクしてゐるといふのに、隙あらば何もかもぶち壊してやらうと心の底から、多少なりとも見事な身の破滅をギラギラと狙つてゐる…そんなたぐひの分裂した人間がこの世にはゐるもので、私がその内の一人である。


結局のところ成功などといふものは手にしても手にできなくてもその先には別々の地獄が待つてゐる。百歩譲つて欲するものを自分の選択で手に入れられるとしても、何を欲するかを自分で決めることはできない。

とりわけ遺伝子にbuilt-inされた欲望には終はりといふものがないので達成してもその快楽は殆ど一瞬で過ぎ去るのだが、さうと分かつてゐてもそれらバカげた欲望や怒り、究極「我」といふものからは生きてゐる限り離れられないのだ。

ならばせめて「現世に積む物なんぞいつでも全て投げ捨ててやる」といふ考へを頭に抱いてゐなければ、このあまりに窮屈な地獄の生にどうやつて耐へられるだらう。

自由が存在することは絶対に不可能だと知つてゐても自由の幻影くらゐはポケットに入れて置きたい。極私的核爆弾、「使へない兵器」として。

実際に核兵器が平和に寄与してゐる皮肉な効果のやうにそれは現実的な問題の回避策になりうる。不信と絶望の上に築かれた束の間の安寧に過ぎないとしても。


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